視力矯正手術の先駆けともなった“RK”は“放射状角膜切開術”とも言われ、角膜の表面だけを放射状に切開して近視を矯正する方法でロシア人医師によって完成されました。
しかしその基礎となっていたのは30年以上も前に日本人医師によって行われた乱視の矯正手術でした。
それは実質的にも世界で始めて行われた視力矯正手術で、ダイヤモンドメスを使って角膜の両面に放射状の切れ目を入れたものでした。
しかし、この手術では角膜の内皮細胞を損傷してしまうことによって角膜水泡症という合併症が多発したために、実用化されることはありませんでした。
ところがロシア人医師が直面した問題は、この日本人医師の理論の正しさを証明することになったのです。
というのも、メガネが割れてガラスの破片が目に刺さるという事故があって、ひとりの少年が彼のもとにはこびこまれてきたのですが、ガラスで傷ついた角膜を治療し終えて視力を測ると0.1しかなかった少年の視力はなんと2.0にまで回復していたのです。
かれはその事実を目の当たりにして、日本人医師の手術のことを思い出し、その理論のどこに失敗の原因があったかを研究し始めました。
そして彼が出した結論は、「角膜の両面ではなく、表面だけに切れ目を入れる」というものでした。
これによって“RK”手術が完成し、全世界で三百万人もの人が視力をとりもどすことに成功したのでした。
この手術法は30年以上の実績を誇り、過去に失明などと言う重大な後遺症を起こしたケースは一件もないと言われています。
また、“ケミトラレイシス”は“RK”以降に開発された手術法ですが、現在の“レーシック”の母体とも言われており、角膜上皮でフラップというフタのようなものを作っておいて角膜の一部を切除しそのあとでまた被せておくというものです。
そしてフラップの作成には“マイクロケラトーム”と呼ばれるミクロン単位で削ることのできるカンナのような器具が使われるようになって、フラップを全部切り取ってそれを冷凍しておき、角膜のカーブを変えてから元に戻すと言うものでしたが、複雑な作業を要するために“RK”のようには普及しませんでした。
レーシックとスポーツは、レーシックについて解説しています。
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